お金と時間と幸せと
こんばんは、しゃもじです。
前回の投稿は、ローの同期で、今は私と同じような事務所にいるしかばねちゃんのnoteに取り上げていただいたこともあり、多くの人にご覧いただけたようで大変嬉しい限りです。しかばねちゃんの投稿にある悩みも私の悩みと共通する点も多くて共感する部分も多かったので、是非見てください。
月300時間働いたら死ぬ的なこと書いてあって、確かにそうだよなあと思いました。私はそんなに働いたことまだないけど。
これとの関連で(?)Twitterでしかばねちゃんから、こんなリプをもらいました。
自営業者なのか(ある意味)社員なのかどっちなの?みたいな感覚はあるし、自分自身の力がどう作用してるのかってところを考えると悩むよねーって思う。
— しかばねちゃん (@law_jameson) 2020年6月28日
これは、前回私のブログでも書いたことにも関わる悩みですね。大手にいると建前上は個人事業主でも社員みたいなところありますからね。
この辺について書いてある本を自粛期間中にたまたま読みましたので、紹介したいと思います。「金持ち父さん貧乏父さん」で有名なロバート・キヨサキさんの「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」です。
ざっくり説明すると、この世の中の収入を得るための手段は、E(employee、従業員)クワドラント、S(self-employed、自営業者)クワドラント、B(business owner、社長) クワドラント、I(investor、投資家)クワドラントに分かれていて、金銭的な成功、経済的自由を手に入れるにはBかSクワドラントを選ぶのが良いという話です(ざっくりしすぎですが・・・)。
本を読む時間はないけど、もう少し詳しく知りたいという人はサラタメさんのYouTubeをご覧ください。15分で先程の説明よりはもう少し詳しめに解説しています。本は経験談的な話が結構あるので、コアな内容だけ知りたい人はこれで十分かもしれません。
弁護士は、Sクワドラントの人が多いですかね。大手のアソシエイトの多くは建前上Sですが、実質は完全にEクワドラントですよね(中には建前上もEのところもありますが)。
まあ何が言いたいかって、正直弁護士の稼ぎとかたかが知れているということです。そもそも労働集約型のビジネスなので時間単価を上げないと稼げないといけないという上、結局自分が働かないといけないので、自ずと時間的な制約が生じてしまいます。
大手事務所のパートナーといえど、(アソに任せる比率は人により程度の差はあるものの)自分でもある程度は働かなくてはならないので、プレイングマネジャー的な地位をいつまで経っても抜け出すことはできないです。年配のパートナーが深夜まで普通に働いてるとか全然ありますよね。恐ろしい話ですが。数億円稼いだところで、事務所の経費と税金除いたら、結局半分も手元に残らないでしょうし。
弁護士でも完全なボス弁(Bクワドラント)まで抜けてしまえば、また別でしょうけど、なかなかそこまでいくのも大変ですね。
こんな感じで自粛期間中の私は、弁護士って世間体はいいのに、こんなに夢のない職業なのかと思ってしまったわけです。
でもよく考えると、別にお金のためだけに弁護士になったわけでもないし、何かもっと自分がやりがいを感じるとか、この仕事が人のためになってよかったとかそういう視点があったよなぁとも思っていました。
こんなモヤモヤを持って自粛期間を数種間過ごしていましたが、ある本を読んでこのモヤモヤは、かなりクリアになりました。それが、ティモシー・フェリスさんの「『週4時間』だけ働く」です。
この本はタイトルの通り、週4時間だけ働いて、ニューリッチ(NR)な幸せな生活を送るための方法やこの本を読んで実際にそうなった人の経験談等が書かれています。例えば、メールチェックの回数は極力減らす的な話とか(これ実行して、振られた仕事をフルシカトした自分)、あとはコロナで何かと話題ですが、リモートワークを実行していろんな場所に旅行しながらでも仕事しちゃいましょう的なこととかが書いてあります。
NRというのは、がむしゃらに働いて金を稼ぎまくってるやつだけが幸せじゃなくて、自分の時間を作ってゆったり楽しく生活してれば、大して稼ぎはなくても超裕福層みたいな生活できるから、そういう幸せを目指そうよ的な概念ですかね(ちょっと意訳しすぎかもしれません。)。
いやさっきまで話してた話と全然違うやんというツッコミは、受けて然るべきかもしれません。
私がこの本で一番いいなと思った部分は、今書いたような時間の作り方の話よりは、時間を作って、結局何をするのかということについて書かれた部分です(435頁以下)。全文引用したいですが、長くなりそうなので、少し端折って書きます。
「私は信じている。人生は楽しむためにある。そして、もっと大切なことは自分自身に満足することである。人は、それぞれこの2つの目的に対する手段を手にするだろう。またその手段は時とともに変わるだろう。・・・『人生は楽しむため、そして自分自身に満足するためには、どんなことができるだろうか?』すべての人に当てはまるようなただひとつの答えを示すことはできない。でも、私が取材した何十人かのNRの話をもとにすると、2つの基本的要素が存在する。それは、絶え間ない学習と奉仕である。」
これを読んで、私はかなり衝撃を受けました。人生は絶え間ない学習と奉仕というところに集約されている。今までの自分の人生を考えても、確かにそうだなと恐ろしいぐらいに共感しました。
※一点補足ですが、ここでいう「学習」はお勉強的な話ということのみならず、例えば海外旅行とかも含みます。「トラベル」の語源は「トラブル」とは言いますが、旅行では現地に行かないと体験できない様々なことがありますよね。旅行して今までみたことないような素晴らしい景色を見て感動するなんてこともここでいう「学習」ここに含まれてます。「学習」というよりは、「体験」という感じの方が日本語訳的には正しい気もします。
この考え方からいくと、大手事務所でいつまでもバリバリ仕事しているというのも、人生のひとつの答えだなと思います。自分が仕事をすることで「絶え間ない学習」と「奉仕」が満たされるということは十分あり得るわけなので。
まあでも、普通の人は仕事だけで絶え間ない学習と奉仕バロメーターが満たされることはなくて、プライベート(家庭のパートナーや子供との体験による「学習」をして、その家庭のために仕事をするという意味での「奉仕」)を充実させたり、趣味をしたりすることで、初めて絶え間ない学習と奉仕バロメーターが満たされるでしょうね。そこら辺のバロメーターがどういう比率なのかは人によって違うんでしょうね。だからティモシーさんも「すべての人に当てはまるようなただひとつの答えを示すことはできない。」と言っていると思います。
これからの私の人生は、この「絶え間ない学習と奉仕バロメーター」がどうやったら満たされるかを探すことから始めないといけないと思っています。自分のことはわかっているようで、わかってないです。自分が何をやりたいのか、どうなりたいのか、というところが未だにわからないので。プライベートでも幸せになりたいですし笑
いろいろ書いているうちに前回の記事よりも長くなってしまったので、今日はこの辺で終わりにします。
では、またそのうち。